投資の格言で『売上は虚栄・利益は健全・現金は現実』
゛Revenue is vanity,Profit is sanity,but Cash is Reality ”
という言葉があります。
これはあるグローバル企業のトップの言葉ですが、資産を増やすにあたってとても重要な言葉だと思います。
個人の話に置き換えるため、「売上」を「収入」に置き換えます。
重要なのは収入ではなく利益
例えば、いくら収入が高くても、月々の出費がそれにも増して多ければ、
『何の意味もない』ということです。
もし、その人が多くの借金を抱えていたら、高給取りという言葉には
何の価値もありません。
これが「売上は虚栄」という部分の意味です。
次のフレーズの「利益は健全」とは、重要なのは収入ではなく家計の収支(収入-支出)であるということ。
最後の「現金は現実」とは、月々の利益の積み重ねが現金(資産残高)という現実となるという意味です。
つまり、重要なのは稼ぎではなく、稼ぎから支出を引いた利益であるということ。
この言葉は資産形成をする上での金言です。
浪費を防ぐことはすなわち利益を増やすこと
最初にやるべきは、『自分の人生の計画を立てること』です。
現状の把握と将来の見通し無しに行動を起こす事は、闇夜に灯り無しで散歩することと違いがありません。
一人一人がいくらの資産を貯め、どのような人生を送りたいのか、自分の人生の計画を立てて未来を「見える化」することが大事です。
計画を立てていく上で、現時点の収入と支出についても見えてきます。
- 給与からはこんなに税金や社会保険料が引かれていたんだ
- 普段は気にしていなかったけどこんな支出があったんだ
などという気付きもあると思います。
資産運用・資産形成の計画を立てた後に最優先で身につけるべきものは、
『節約を負担に感じないような体質を作ること』です。
『資産を増やす方法』という言葉から真っ先に連想するのは、
【収入を多くする】ことや【投資で利益を上げる】ことだと思います。
ただ、これらは一つの手段ですが、決して簡単な手段ではありませんし、絶対うまくいくとは限りません。
だからこそまずは誰にでもできる簡単な手法を取ることが賢明だと言えます。
簡単な手法といえば、「無駄なお金を使わない」という当たり前で且つ、失敗しない方法をまず徹底して実践することです。
これができなければ収支はいつまで経っても改善せず、目標への道は遠いでしょう。
『収入を1万円増やす』ことと、『支出を1万円削減する』ことは全く同じことです。
節税も資産運用のひとつ
税金や社会保険料も広義の意味では支出の一つと捉えるべきです。
先ほどは『無駄なお金を使わない事が重要』と言う話をしましたが、これは同様に『無駄な税金や社会保険料は払わない事が重要』という意味でもあります。
なぜなら、日々の支出であれ税金であれ、使い道は何であっても出費が増えればその分だけ資産形成が遅れ、目標への道は遠のくことになるからです。
サラリーマンの場合、毎月源泉徴収で、給与から自動的に社会保険料や税金が引かれますので、この分野の知識は特に弱いと思います。
もちろん、税務署はわざわざ税金を減らす方法を教えてくれることはありませんから、知らないままでいたら損をするのは自分ばかりということになってしまいます。
サラリーマンで使える節税手段としては
例えば、
- 確定拠出年金(iDeCo)
- 医療費控除(もしくはセルフメディケーション税制)
- ふるさと納税
- 住宅ローン控除
などがあります。
また、社会保険料は4~6月の給与の平均値で計算されます。そこで、年間収入が変わらないという条件付きなら、3~5月の残業を抑える(その分を他の月に回す)事によって社会保険料の出費を抑える事ができます。
こういった方法は社会生活の上でとても重要な知識なのですが、残念ながら学校で教えてくれる知識ではありません。独学で学ぶべき必須の項目と言えます。
資産を雪だるま方式で増やそう
支出を抑えるだけではなく、収入を増やす事も重要です。
どうやって増やすかという手段については、その人の置かれている立場により千差万別です。本業を頑張る、転職を考える、副業をする、各々一つの手段です。
そうしてある程度の資金が集まれば、今度はそれを投資に回します。
投資を行う目的は『お金にも働いてもらう』ことです。
つまり自分自身の労働ではなく、資産自体から生み出されるお金を生み出していくことです。
後はひたすらこの繰り返しです。
給与などの所得と、投資によって得られた利益を再投資し続けます。
こうすることにより複利効果が働き、資産は雪だるまのように大きくなっていくことになります。
まとめ
資産形成中には、最初に立てた計画の見直しも必要となるかもしれません。
不要な支出を抑える工夫も継続するべきですし、収入を増やす方法がないか模索することも重要です。
税制や社会保険などの制度が変われば、その制度に合わせて節税策の最適化も必要でしょう。
こうしたことを続けた先に、各個人が立てた目標というゴールがあります。
資産運用は果てしない道のように見えますが、まず、計画を立ててやるべきことを愚直にやっていくだけです。