2020年7月1日に大阪国税局が発表した令和2年分の路線価は、大阪府内の平均変動率が前年比2.5%増となり、7年連続で上昇しました。
税務署ごとの最高路線価は、都市部を中心に28地点で上昇し、3地点で横ばいでした。また、下落した地点はありませんでした。
路線価とは
1月1日時点の主要道路に面した土地1平方メートル当たりの評価額です。
国土交通省が3月に公表する公示地価をベースに、売買実例や不動産鑑定士の意見を参考に算定されます。
同一地点では公示地価の8割程度の水準となります。
上昇率の府内トップ10
1.大阪市中央区心斎橋2丁目 44.6%
2.豊中市新千里東町1丁目 42.5%
3.大阪市淀川区宮原3丁目 38.0%
4.大阪市北区角田町 35.0%
4.大阪市浪速区難波中2丁目 35.0%
4.吹田市豊津町 35.0%
7.大阪市北区大深町 31.5%
8.大阪市西区江戸堀1丁目 26.1%
9.大阪市中央区北浜3丁目 25.0%
10.大阪市天王寺区悲田院町 25.0%
2025年大阪・関西万博の舞台で、大阪府と大阪市がカジノを含む統合型リゾート施設(IR)の誘致を進める大阪湾の人工島・夢洲(ゆめしま、大阪市此花区)の14カ所の路線価は、いずれも横ばいだった。最高路線価は元年分、2年分ともに5万7千円でした。
税務署ごとの最高路線価のランキングトップ10
- 大阪市北区角田町 2,160万円
- 大阪市中央区心斎橋 2,152万円
- 大阪市北区大深町 1,307万円
- 大阪市中央区北浜3丁目 641万円
- 大阪市阿倍野区阿倍野筋1丁目 401万円
- 大阪市天王寺区悲田院 360万円
- 大阪市西区江戸堀1丁目 280万円
- 大阪市浪速区難波中2丁目 216万円
- 大阪市淀川区宮原3丁目 207万円
- 吹田市豊津町 162万円
まとめ
路線価の評価時点は1月1日で、今回の評価に新型コロナウイルス感染症の影響は入っておらず、東京五輪を前にしたインバウンド需要への期待など景況感の良さが背景にあるとみられています。
国税庁はコロナによる経済活動低迷で地価が大幅に下落した場合には、路線価を減額修正できる措置を検討しているため、今後も注視が必要です。