マンションに住む場合、何階に住むのがベストなのか。
これはある意味で永遠のテーマにもなり得るのではないでしょうか。
本日は、マンションの階数による住みやすさの違いを解説していきます。
階数による住みやすさの違い
マンションの階数ごとにメリット・デメリットなどを紹介します。
低層階(1階も含む)
低層階のメリット・デメリットは下記のようです。
メリット
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駐車場やエントランスまでの動線が短い
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エレベーターや階段を使わなくて済む
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災害の際でも短時間で避難できる
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下にフロア存在しないので足音や生活音の心配がない
デメリット
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通行人が視界に入りやすい
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通行人の声や通行車両の騒音が大きい
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虫が入りやすい
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日当たりが悪い
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防犯面に問題がある
1階は外までの動線が短いため、気軽に外出しやすいといったメリットがあります。
出勤時やちょっとした外出でも、すぐに駐車場やエントランスに行くことが可能なので、無駄に歩く必要がなく時間もかかりません。
忙しく移動時間に時間を掛けたくない人に向いています。
また、1階は小さな子供がいる家庭向けでもあります。
1階は下のフロアに住む人がいないため、足音を気にする必要がありません。
重い荷物なども、1階であれば比較的楽に運ぶことができます。
ただし、1階はプライバシーの面を心配する人が多いです。外からの視線が気になってしまうという人も多いでしょう。
加えて、通行人の話し声や車の騒音が伝わりやすい点もデメリットです。
また、虫が入りやすい、日当たりが悪いといった点を気にする人もいます。
中層階
中層階のメリット・デメリットは下記のようです。
メリット
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エレベーター以外に階段を使う選択肢がある
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1階よりも通行人が気にならない
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虫が入るリスクが少なくなる
デメリット
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下の階にフロアがあると足音に気を付つけなければならない
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エレベーターが使えないときは階段を使わなければいけない
中層階は、エレベーター以外にも階段を使う選択肢があるので外出しやすいことが考えられます。
また、1階が駐車場のマンションであれば、2階に住むことで移動時間短縮になります。
また、1階と比べると、外部の影響を受けにくいです。
外の通行人との物理的な距離ができるため、視線や話し声も比較的気にならなくなります。虫も入りにくく、1階よりも外部の影響は受けづらいといえるでしょう。
中層階のもデメリットは、下のフロアに対して足音や騒音などの配慮が必要となる点です。マンションにエレベーターがない、あるいは、故障で使えないときなどの移動が大変ということもデメリットといえるでしょう。
高層階
高層階のメリット・デメリットは下記のようです。
メリット
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プライバシーの面に優れている
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最上階に住めば上の階の足音が心配せずに済む
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立地が良ければ眺望がいい
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日当たりや風通りがいい
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虫がほとんど気にならない
デメリット
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外出するのが面倒になる
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時間帯によってはエレベーターの待ち時間が発生する
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夏は日差しが強くなり室内が熱くなる
高層階は、移動手段がエレベーターになってしまうので、外出するのが面倒に感じやすいです。出勤の時間帯などはエレベーターを使う居住者も多く、待ち時間が発生してしまうことも考えられます。
また、夏は室内が暑くなりやすいといった点もデメリットです。
もちろん、高層階ならではのメリットもあります。他の階に比べて通行人の視線や車の音を気にせずに済むので、プライバシーの面では優れているといえます。
特に最上階は、上階からの騒音などもなく、静かな環境で生活できるでしょう。
立地が良ければ周辺の景色が楽しめる点もメリットです。バルコニーで外の景色を楽しみながら生活できるので、生活の充実度にもよい影響があるでしょう。
階数による価格の違い
マンションの階数を選ぶ際は、予算に合っていることも大切です。
ここでは、マンションの階数による価格の違いを紹介します。
低層階の価格
基本的に、マンションの階数は上がれば上がるほど、価格は高くなる傾向にあります。したがって、マンションの1階はもっとも価格が安いです。
低層階の価格が安い理由としては、住みたいと考える人が少ないことが挙げられます。他の階と比べると需要が少ないため、価格も抑えられる傾向にあるのです。
中層階の価格
価格差が一気に大きくなります。
特に1階から2階の価格の比率は4.0%と他の階に比べてもっとも比率が高いです。
また、2階から3階の比率は2.5%、3階から4階の比率は1.9%と2階から上階に掛けて比率自体は下がる傾向があります。
高層階の価格
高層階は、階数が上がってもそこまで比率は上がりません。5階の比率が1.7%、6階の比率で1.3%、7階の比率が1.1%と比率の広がりがあまりないことがわかります。
ただし、最上階については例外です。最上階は眺望が良く、上階の騒音なども心配ないため、もっとも人気が高くなります。需要がある分、価格も一番高くなるのです。
マンションの階数は何階がオススメか
実際にマンションの階数は何階がおすすめでしょうか。
ここでは、快適な暮らしを送るためにおすすめの階数を、地震、資産価値、防犯面といった目線から解説します。
価格やコスパ重視なら低層階がオススメ
価格を重視するなら低層階がおすすめです。
低層階は他の階に比べて価格が抑えられるため、購入費用や家賃の負担が比較的軽いです。
また、専用庭などがあるマンションの場合は、1階に住むことによるメリットも大きいといえます。
マンションの専用庭は共用部分ですが、1階に住む人が使用することも多いです。
戸建て住宅のように、ガーデニングや家庭菜園など自由に趣味を楽しむこともできるでしょう。
マンションによっては、ラウンジ、ゲストルーム、ジムなど共有スペースを完備していることもあります。
共有スペースは居住者全員が使用できます。したがって、低層階はコスパ面の良い階といえるでしょう。
資産価値を重視するなら高層階がおすすめ
資産価値を重視するなら、高層階がおすすめです。
マンションは階数が高ければ高いほど高需要で、資産価値が下がりにくい傾向にあります。
マンションの価値は築年数を経るごとに下がります。
しかし、高層階は下の階に比べて落ちにくいです。
需要がある分、将来的な売却などもしやすいでしょう。
防犯面を重視するなら高層階がオススメ
防犯面を重視するなら、高層階がおすすめです。
警察庁の調べによると令和元年の侵入犯罪は3階建以下の共同住宅で6,186件、4階建以上になると2,364件発生していることがわかります。
階数が上がるごとに発生件数が減っているので、上階ほど防犯面に優れていることがわかります。侵入場所は窓からの割合が多く、侵入時は素早さを優先する傾向が強いようです。
上階は窓から侵入するのが難しいため、基本的に簡単には侵入できない場所といえます。不審者による侵入のリスクが低い部屋に住むなら、高層階を選ぶとよいでしょう。
バランス重視なら中層階がオススメ
中層階エレベーターを使わずに階段で移動できる範囲なので、移動時間の心配がありません。また、家賃も低層階よりは高額ですが、高層階に比べると安いので安心して快適な暮らしができます。
地震による影響、防犯面、価格面などをバランスよく考慮するなら、中層階を選ぶとよいでしょう。
まとめ
マンションの1階は外までの動線が短いので、外出時に手間や時間を掛けることなく外出することができます。また、下にフロアがないので小さな子供のいる家族は足音の心配をする必要がなく快適に暮らすことができるでしょう。
高層階は、プライバシー面でもっとも優れており、外の歩行者の声や車の騒音も大きくありません。静かな暮らしを送りたい人におすすめの階数といえます。
しかし、低層階や高層階はともにデメリットがあります。バランスよく安定した生活を目指すなら2階以上の中層階がおすすめです。自分が求める環境や予算と照らし合わせて、最適な階数を選びましょう。