タバコ増税に伴う、タバコ値上げが2021年10月1日に実施されます。 たばこメーカー各社に先駆けて、JTが2021年10月のタバコ増税に伴うタバコ値上げの新価格を発表しました。
「メビウス」「ピアニッシモ」などの加熱式タバコ50銘柄と「セブンスター」や「キャメル」など、人気の紙巻たばこを中心とした全223銘柄の値上げを実施します。
フィリップモリスは、『IQOS(アイコス)』でおなじみの「マールボロ・ヒートスティック」や「HEETS(ヒーツ)」に加えて、2021年新発売の「TEREA(テリア)」「MIX(ミックス)」シリーズの加熱式タバコをはじめ、「ラーク」などの紙巻たばこを含めた全118銘柄の値上げを実施します。
今回のタバコ値上げでは1箱550円を超える銘柄も多くあり、これを機に「禁煙」してたばこをやめる喫煙者の方も多いのではないでしょうか。
今回は、「たばこを吸う側」=「搾取される側」になるのか、「たばこ株を買う側」=「搾取する側」になるのかについての金銭的差異について解説していきます。
たばこを吸う側(搾取される側)
仮に、毎日「マールボロ・ボックス」(10月1日より600円)を1箱吸えば、1年間で219,000円かかります。
20歳でたばこを吸い始め、80歳まで60年間吸い続けた場合、
600円×365日×60年=13,140,000円の消費となります。
たばこ株を買う側(搾取する側)
今度はタバコを吸う資金でたばこ株に投じた場合はどうなるでしょうか。
例えば、アメリカの大手タバコメーカー「アルトリア・グループ」に投じた場合でシミュレーションしてみます。
過去10年(2010~2019年)の株主が享受する収益率(トータルリターン)は年率15.49%でした。
過去は未来を正確に映すわけではないので、
米国株式の年平均リターンである年率6.8%で試算をします。
毎年21.9万円を追加投資をして場合、
- 10年で2,997,453円
- 20年で8,784,309円
- 30年で19,957,251円
- 40年で41,528,532円
- 50年で83,176,200円
- 60年で163,584,897円
各年数の利得になります。
資本主義の象徴的な側面
財やサービスを消費する側ではなく、資本家側(株主側)にいるか否かで、大きな金銭的差異が生じる好例です。
たばこは依存性のあるものです。
たった一度、その一度だけのたばこを吸うという行動が、その後のキャッシュフローの流れを一変させます。
20歳でたばこを吸い始め、80歳まで60年間吸い続けた場合、
- 搾取される側(たばこを吸う側)約1,310万円の消費
- 搾取する側(たばこ株を買う側)約1億6358万円の利得
こちらが、搾取される側と搾取する側の差です。
まとめ
本日は健康面でなく経済面からたばこについて考察してみました。
皆様はどちらの人生を歩んでいきたいでしょうか。