「ソーシャルレンディング」
「maneo」
よく聞くようになったのは、5年~6年ほど前でしょうか。
当時は新しい投資法として注目され、広告なども多く目にしました。
現在でもmaneoには8万人以上の会員登録者がおり、一定の市場を形成しています。
しかし近年、配当の滞りが目立ち、集団訴訟を起こされています。
先週、問題になったGIL社は延滞ファンド100億円以上とかなりの額に達しています。
一般的に「ソーシャルレンディング」は、1か月~1年程度の運用をして、運用利回りは5~10%です。
ここで、安定性の高いインデックス投資や不動産投資をしている方なら、高いリターンに対して疑問に思う事があると思います。
「配当利回りが10%という事は、事業者は10%以上の利益が無いと、投資家に還元できないのでは?」
その通りです。
かなりの利益を稼がないと投資家に還元することはできないのです。
そして、
「利益の出し方は適正なのか?」
「そもそも出資など募らずに、普通に銀行から融資を受ければ良いのでは?」
「そんなに利益がでるのなら、出資など不要では?」
など、気になる点がたくさんあります。
・高利回り
・簡単(ネットでポチるだけ)
・投資先の具体名は不明など
冷静に見てみると、安定とはかけ離れたキーワードばかりです。
もちろん、ちゃんと投資家に利益を還元して、成立した案件も数多くあります。
しかし、配当が支払われなくなってしまえば、詐欺やポンジスキームと言われても仕方がありません。
「ソーシャルレンディング」では基本的には投資先情報に透明性が無く、どこにお金が流れて、誰が売り上げを上げているのかが具体的に分からない状況です。
マネーリテラシーの高い方なら、投資先に選ぶことは無いでしょう。
GIL社の件も実際に融資金が、説明と違う事に使われた疑いがありました。
日常で知らない人にお金を貸したりはしないのに、「短期回収」「高リターン」「簡単」というワードが絡むと、判断力が低下して知らない人(企業)にお金を貸してしまいます。
まだ歴史が浅い市場なので、今後適正なルールや制度が出来れば、万人に支持される可能性はあります。
何事においても時間をかけなければ、簡単に信用を得る事はできないものです。